京焼の作家略歴
初代伊東陶山
いとう とうざん
●肩書:帝室技芸員
●生没年:弘化3年〜大正9年 享年74歳
●出身地:京都
●事蹟
円山派の画家、小泉東岳に絵を学ぶ。
文久2年:五条坂の陶工、亀屋旭亭に入門、次いで三代高橋道八、幹山伝七、
      九代帯山与兵衛、一文字屋忠兵衛らの指導を受ける。
慶応3年:洛東白川畔にて開業。
     洋食器、装飾品などの輸出品を作り盛業を極める。
     朝日焼の復興や粟田焼の改良に尽力する。
明治16年〜:アムステルダム・パリ・シカゴ万博で受賞。
明治24年:粟田焼の本焼釉料の発明に成功し焼付技法を完成させる。
明治28年:陶山を名乗る。
明治32年:緑綬褒章を賜る。
明治45年:久邇宮邦彦殿下より「陶翁」の号と金銀印を賜る。
大正6年:帝室技芸員に選ばれる。
大正9年:洛東鏡山の麓に新窯陶山工房を竣工。
晩年は膳所焼の復興に二代目とともに尽力する。
二代伊東陶山
いとう とうざん

●生没年:明治4年〜昭和12年 享年67歳
●出身地:滋賀県
●事蹟
旧近江膳所藩家老の四男として生まれ初めは日本画を学んだが、人柄と技法を見込まれ初代陶山の後継者(養嗣子)として入籍される。
初代陶山の遺風を嗣ぎ、優雅で高格な作風を示し業績を上げる。
大正9年:膳所陽炎園(ぜぜ かげろうえん)の復興に尽力し新窯を完成する。
帝展審査員をはじめ重職を歴任する。
三代伊東陶山
いとう とうざん

●肩書:現代工芸会員・帝展および日展審査員
●生没年:明治33年〜昭和45年 享年71歳
●事蹟
京都絵画専門学校卒業。
若年のころ浜田庄司の助手を務める。
昭和8年:帝展特選。
     「八重葎(やえむぐら)花瓶」を皇后陛下がお買上げになる。
昭和13年:三代陶山を襲名。
十六代永楽即全
えいらく そくぜん

●肩書:千家十職 土風炉・焼物師
●生没年:大正6年〜平成10年 享年82歳
●出身地:京都
●事蹟
大正11年:妙全の養子となる。
昭和10年:十六代善五郎を襲名する。
昭和12年:大磯の三井家城山荘内に城山窯を築き、昭和20年まで毎月出向き
      作陶を続ける。
      三井八郎右衛門翁の御用の作陶をするかたわら、三井家伝来の古器名品を
      研究し、茶陶の真髄を学ぶ。
昭和18年:工芸技術保存資格者に認定される。
昭和30年代に迎えた茶道の復興とともに、琳派様式・交趾釉・金襴手など、永楽茶陶の作品群を発表し、陶芸家としての地位を不動のものとする。
昭和33年:源氏物語五十四帖に因んだ五十四作品を創作する。
昭和35年:楽覚入らと京都伝統陶芸家協会を結成し、
      会長に推挙され伝統陶芸の発展に尽力する。
昭和46年:表千家家元即中斎より茶席に「陶然軒」の席名を頂戴する。
昭和56年:裏千家の淡々斎茶道文化賞を受賞する。
昭和58年:第一回京都府文化功労賞を受賞する。
昭和60年:文部省より地域文化功労者表彰。
昭和61年:京都市文化功労者表彰。
平成2年:勲五等瑞宝章を受章する。
平成4年:京都府文化賞特別功労賞を受賞する。
平成7年:パリにて個展を開催する。
三千家の職方として務めを果たすとともに、千家十職による千松会や十備会に出品する。
四代清水六兵衛
きよみず ろくべえ

●生没年:嘉永元年〜大正9年 享年73歳
●出身地:京都
●事蹟
明治16年:四代六兵衛を襲名する。
過去3代にわたる陶技を整理綜合し六兵衛風を完成する。
五条坂の陶器組合創立に参加し、業界の発展に尽力する。
遊陶園、佳都美会などの運動を通じ、京都陶芸の発展向上に貢献する。
大正2年:隠居して「六居」と号す。
五代清水六兵衛
きよみず ろくべえ

●肩書:帝展審査員・帝国美術院会員・芸術院会員・没後、従四位勲三等
●生没年:明治8年〜昭和34年 享年85歳
●出身地:京都
●事蹟
京都画学校に学ぶ。
明治末期からの工芸運動に早くから参加する。
大正2年:五代六兵衛を襲名する。
昭和6年:五条会を組織して後進の育成に尽力する。
昭和に入ってからは、京焼の復興と再評価に大きく貢献する。
六代清水六兵衛
きよみず ろくべえ

●肩書:日本芸術院会員・文化功労者・日展理事
●生没年:明治34年〜昭和55年 享年80歳
●出身地:京都
●事蹟
昭和2年:第8回帝展初入選。
昭和6年:第12回帝展で特選を受賞する。
昭和10年:京都の若手工芸家の集まりである「蒼潤社」の結成に参加し、
      他分野の工芸家達と切磋琢磨する。
昭和12年:京都の工芸団体を統一した京都工芸院の常任理事を務める。
昭和20年:六代六兵衛を襲名する。
昭和21年:株式会社清水陶苑を設立する。
      五代のもと、中国古陶磁の研究もさることながらアールヌーヴォーの
      研究に熱中し、造形および釉薬の可能性を追求する。
昭和23年:京都陶芸家クラブを結成する。
伝統の作風の伝承を図るとともに、新進作家の育成に努力する。
昭和51年:文化功労者となる。
功績により正四位に叙せられ、勲二等瑞宝章を賜る。
二代真清水蔵六
ましみず ぞうろく

●生没年:文久元年〜昭和11年 享年76歳
●出身地:京都
●事蹟
国内各地を巡遊、さらに中国・朝鮮に渡って調査・研究を重ねる。
明治15年:二代蔵六を襲名する。
明治17年:京都博覧会にて褒状、南都博覧会にて一等金賞を受賞する。
大正元年:泥中庵と号す。
大正6年:京都山科西野山に開窯する。
昭和元年:御大典の際、青磁香炉を謹製する。
三浦竹軒
みうら ちっけん

●生没年:明治33年〜平成2年 享年90歳
●出身地:京都
●事蹟
大正10年:三代竹泉を襲名する。
昭和6年:二代竹泉の長男に四代竹泉を継がせ、分家独立して竹軒と名乗る。
初代三浦竹泉
みうら ちくせん

●生没年:嘉永7年〜大正4年 享年62歳
●出身地:京都
●事蹟
慶応3年:三代高橋道八(たかはし どうはち)に師事する。
明治16年:五条坂に独立・開窯する。
       西欧彩色を磁器に応用し、釉薬透明文の製造に成功する。
明治37年:染付に玉・石・珊瑚を挿入する。
明治40年:黄色原料を釉薬に用い、淡黄地に彫刻を応用するなど多くの新技法を
      工夫する。
四代三浦竹泉
みうら ちくせん

●生没年:明治44年〜昭和51年 享年66歳
●出身地:京都
●事蹟
昭和6年:四代竹泉を継承し製陶に従事する。
昭和47年:長男に五代竹泉を譲り隠居する。
山崎光洋
やまざき こうよう

●肩書:京都伝統工芸協会創設者・京都伝統陶芸家協会会員
●生没年:明治23年〜昭和54年 享年89歳
●出身地:石川県
●事蹟
日本画家を志し山本春挙に師事する。
後にやきものに惹かれ、辰砂釉・均窯・青磁・三彩等の研究に没頭する。
苦心の末、これを完成し次々に色釉の研究・焼成に成功する。
昭和2年:米国万国博覧会で最高賞を受賞する。
昭和12年:皇太后陛下に花器を献上する。
昭和15年:天皇陛下に花器を献上する。
昭和16年:皇后陛下に花器を献上する。
昭和18年:芸術保存作家に指定される。
昭和19年:技術保存作家に指定される。
昭和36年:皇太子殿下・美智子妃殿下に花器を献上する。
京都美術工芸展の第一回〜三回で連続一等賞を受賞する。
ボストン博物館に辰砂大花瓶が所蔵・陳列される。